パレスチナ/イスラエルに関連する注目の書籍

『脱「国際協力」』開発と平和構築を超えて

藤岡美恵子・越田清和・中野憲志編

国益実現のツールとしての政府開発援助(ODA)の戦略的活用路線が明確になるとき、NGOは誰のために活動するのか。NGOは政府とのパートナーシップを追求するあまりに独立性を失い、社会変革への志向もゆらぎつつあるのではないか。無思慮な対処療法的「開発援助」によってもたらされるさらなる貧困や、公正さを欠いた「平和構築」によってもたらされるさらなる混乱や暴力の悪循環を防ぐために、国際協力政策の背景や考え方、また国際協力という言説そのものを見直す。

【内容】

  • 政官財ODAから地球市民による民際協力へ(村井吉敬)
  • 「国際協力」誕生の背景とその意味(北野収)
  • 日本の軍事援助(越田清和)
  • 差別を強化する琉球の開発(松島泰勝)
  • イスラエル占領下の「開発援助」は公正な平和に貢献するか? ──パレスチナ・ヨルダン渓谷における民族浄化と「平和と繁栄の回廊」構想(役重善洋))
  • 人道支援における「オール・ジャパン」とNGOの独立(藤岡美恵子)
  • アフガニスタンにおける民軍連携とNGO(長谷部貴俊))
  • 日本の国際協力NGOは持続可能な社会を夢見るか? ──自発性からの考察(高橋清貴))
  • NGOによる平和促進活動とは? ──バングラデシュ、チッタゴン丘陵の事例から(下澤嶽))
  • 先住民族と「平和構築・開発」(木村真希子))
  • 「保護する責任」にNO!という責任(中野憲志)

2011年8月 新評論