「これまでにない人権侵害」とイスラエルの人権団体が報告


JPMAメルマガ 2003.07.22 ニュース速報より

イスラエルの人権擁護団体「イスラエル市民権協会」(ACRI)は、21日、イスラエルと占領下地での人権侵害に関する年次報告書を発表した。昨年6月から今年6月までの1年間を総括したもので、罪のないパレスチナ人に対する殺傷など、この間の人権無視のひどさは前例がないと指摘している。

報告は、イスラエルでの失業増加、社会保障や労働基本権の大幅後退、少数派のパレスチナ系イスラエル市民の権利侵害などについて、「福祉国家」としてのイスラエルは「危機に瀕している」と警告。

一方、占領下のパレスチナ人の状態については、各地の検問所における通行阻止、長期の外出禁止令、繰り返される暗殺作戦、深夜の家宅捜索などが、パレスチナ人を苦しめていると述べている。

ACRIによると、検問所ではイスラエル兵によるパレスチナ人への侮辱的な取り扱いが日常化。そのうち半永久的な道路封鎖がおこなわれているところでは、妊婦、病人、救急車が通過できず、急病人などは必要な診療を受けられない。同協会は、状況の改善を求めてイスラエル最高裁に提訴しているが、効果は見られないという。

また、パレスチナの市町村では、数日から数週間に及ぶ連続外出禁止令で住民を長期に閉じ込めているとして、報告書は、昨年7月―10月の間禁止令に違反して住民が射殺された12件の具体例を挙げている。

さらに、暗殺作戦で軍はパレスチナ人80人を意図的に殺害、この際、子どもや女性を含めて無関係の90人を巻き添えで殺し、300人を負傷させた。

[イスラエル軍は、一般市民の死傷は「不幸なこと」だが、「テロとの戦争」のためにはやむを得ないとしている。]

このほか、ヘブロンにおける、深夜、イスラエル兵による無差別家宅捜索、これに伴なう破壊行為、騒音による睡眠妨害のケースなどを報告している。

報告は、これらパレスチナ人に大きな被害を与えている措置の大部分は、純軍事的な観点から見ればほとんどが不要なものだと指摘。現場のイスラエル兵が「パレスチナ人の人権は侵害してもよい」と理解していることが問題だと強調している。

(Haaretzから)

日本パレスチナ医療協会
Japan Palestine Medical Association (JPMA)


パレスチナ関連情報