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戦争の惨禍にもかかわらず、ガザは封鎖解除のため武装抵抗を支持

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京都の岡真理です。
戦闘の再開によってカイロの間接協議は決裂し、パレスチナ側もイスラエル側も代表団を引き上げました。

イスラエルによる攻撃はすさまじく、ガザの全土が集中的に爆撃されています。
22名が死亡、死者数は2040人を超えました(2050人を超えたという報もあります)。

爆撃が再開されたガザで取材を続ける、インディペンデント・ジャーナリスト、ダン・コーヘンの記事をご紹介します。

戦争の惨禍にもかかわらず、ガザは封鎖解除のため武装抵抗を支持

ダン・コーヘン
Mondoweiss / 2014年8月20日

今回の一時停戦が昨晩、期限切れとなる数時間前、イスラエルは、ガザ地区に対する攻撃を再開し、ハマースはロケット弾の発射を始めた。双方、停戦が破綻したことについて相手を非難している。5基のミサイルがガザ市にあるアル=ダルー家の自宅に撃ち込まれ、ハマースの軍事部門の指導者、ムハンマド・デイフの妻と3歳の娘が殺され、18人が負傷した。アル=ダルー家は、2012年にも標的とされ、空爆で家が破壊されている。

直近の停戦が破綻して以来、ガザ全土にわたる空爆で22名が亡くなり、100名が負傷した。ロケット弾も、エルサレムやテルアビブなどイスラエルのかなり内部に着弾し、ハマースの攻撃持続能力が依然、衰えていないことを示している。

ガザに対するイスラエルの攻撃で少なくとも2030人が亡くなり、10320人以上が負傷、すべての住宅地が破壊に見舞われているが、[封鎖という]既成事実に対するフラストレーションゆえにガザの住民たちは、武装抵抗をほぼ全面的に支援するに至っている。戦争で疲弊してはいるが、私がガザ地区のあちこちで話をした者たちの誰もが、長期的に見て人道的状況の改善をもたらすならば、さらなる戦闘を耐える覚悟があると語った。さらに、イスラエルの攻撃を甘んじて受けるという者もいないようだった。

カマール・カダン家は、イスラエルがハンニバル方式──すなわち、1人の兵士が捕らえられたとされる地域一帯に対し総攻撃を行う命令──を発動し、120名が殺された「黒い金曜日」の集団虐殺のときに、命からがらラファから避難した。

訳注:「ハンニバル方式」とは、捕虜となったイスラエル兵が交渉における敵の切り札とされるのを防ぐために、自軍兵士が生きたまま敵軍の掌中に落ちるのをあらゆる手段を行使して阻止する作戦。兵士の殺害も含まれる──訳者

「封鎖のもとで生きるのは困難なことです」、カダンは私に語った。「この戦争で私たちが体験したこれだけの大参事のあとでもなお封鎖を解除しないなどというのは狂気の沙汰です。でも、封鎖が解除されるとは私は思いません。だから私たちは、怯まず、踏みとどまって、闘い続けなくてはならないのです。封鎖解除のために、2倍の代償を支払わねばならないなら、そうするまでです。」

私がこれを書いている間にも、イスラエルの爆撃がガザを揺さぶり、今晩もさらなる死者が出ることが予測される。しかし、ハマースにはロケットを発射し続ける力があり、ガザの人々は[引き続く戦争を]積極的に堪えようとしており、ネタニヤフと彼の側近たちが軍事的に問題を解決できないことは明らかである。ガザの包囲された住民たちは、8年近くにわたり耐え忍んできた封鎖の解除以外は受け入れないだろう。そのときまで彼らは、次は自分たちの誰が死ぬのか自問する状態が続くのである。

[翻訳:岡 真理]

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