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2009.01.28

「戦争再開」ではない、「停戦」などそもそもなかった

Posted by:情報センター・スタッフ

 1月27日、ガザ地区とイスラエルの境界付近で戦闘があり、イスラエル兵士1人が死亡。イスラエル軍がそこから近いガザ地区内の町、ハン・ユニスを空爆し、パレスチナ人1人が死亡。
 イスラエル側は「パレスチナ側が不当な攻撃を仕掛けたので報復した。さらなる報復をおこなう」と宣言。
 メディアは、「戦闘再開」や「衝突再開」と報道している。

 またここで「報復」とか「衝突」という表現が使われている。
 だが、「一方的停戦」以降も、イスラエルは、ガザ地区の封鎖を一切解いておらず、陸海空は軍事包囲下にあり、しかも上空には無人・有人の偵察機・戦闘機が飛び回っている。散発的な砲撃・銃撃も続く。
 そもそもガザ地区には、2000年の第二次インティファーダ以降、「停戦」などなかったのだ。それが、02年(大侵攻)、05年(一方的撤退)、06年(ハマス政権)と、包囲攻撃と空爆がどんどん強化されてきた。08年末からの3週間がことらさら大規模であったが、それが収束し、その前の状態に戻ったといっても、つまりは、包囲攻撃下にあることは変わりない。

 もちろん、今回イスラエル軍車両が攻撃を受けたのは、境界線付近とはいえ、ガザ地区の外側ではなく、境界のガザ地区側でのことだ。イスラエル軍は、ガザ地区から撤退したのではなかったのか? そうではなく、ガザ地区中心部から陸軍を引かせただけで、境界線近辺をうろついているにすぎない。

 加えて、ガザ地区へ包囲攻撃を加え侵攻しているのは、イスラエル国家の正規軍だ。今回そのイスラエル軍を攻撃したのは、政権についているハマスの組織によるものかどうかわからない。それ以前のロケット攻撃についてもそうだ。
 どこかの武装組織が暴れたとして、それはあくまで「犯罪」なのであって、「戦争」ではない。ガザ地区の住民全体が攻撃を受けるいわれはまったくない。
 もちろん、「戦争」だとしても、民間人が殺傷されていいはずはないのだが、ことガザ地区については、銃弾一発でもイスラエルの暴挙すべてが正当化されるようなロジックがまかり通っている。

 イスラエルが「一方的撤退」を表明して以降、大手メディアは平穏が訪れたがごとく報道を控えてしまい、今度のような事態が起こると、やれ「戦闘再開だ」と騒ぐ。
 イスラエルが停戦などしたためしはない。表面的なことに左右されずに、真実を見つめなければならない。

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