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2013.12.04

「特定秘密保護法案」に反対する中東研究者の緊急声明

Posted by:情報センタースタッフ

特定秘密保護法案をめぐる攻防が正念場を迎えています。11月25日には、中東研究者80名以上が署名した緊急声明が発表されています。インターネット上では全文を紹介したページがないようですので、こちらに転載させていただきます。

「特定秘密保護法案」に反対する中東研究者の緊急声明



中東の社会・文化・政治等をめぐる研究・教育に携わる私たちは、研究者として、また日本が中東をはじめとする世界の諸地域との間に平和で友好的な関係を築くことを願う市民としての立場から、「特定秘密保護法案」に反対します。

  1. 本法案は、外交・軍事という、国全体のゆくえにかかわる事柄を、「特定秘密」の名のもとに主権者たる国民の目から遠ざけようとするもので、きわめて危険です。憲法の国民主権・平和主義の原則と矛盾しており、これを放置すれば、国民の知らぬ間に政府が戦争につながるような外交上の密約を結んだり、海外での軍事行動に着手したりする危険性があります。
  2. 日本政府は近年、「テロ特措法」によるインド洋での給油活動、米占領下のイラクへの自衛隊派遣など、アメリカの世界戦略に呼応する形で中東への軍事的関与を拡大してきました。これに対し、従来はジャーナリストや研究者が報道・調査を行ない、その実態を検証したり、批判することが可能でしたが、本法案が成立すれば、こうした情報も「特定秘密」に指定され、日本の中東に対する関与のあり方が市民の目から隠される可能性があります。また、このような情報を得ようとすること自体が、「特定有害活動」(=スパイ活動)として取り締まりの対象となる危険性があります。
  3. 日本社会には中東地域出身者やイスラーム教徒も数多く生活していますが、本法案が成立すれば、「特定有害活動」対策や「テロ」対策を名目に、国籍・出身・宗教・文化等を異にする人たちへの監視が強まり、また、監視が行なわれていること自体が「特定秘密」とされる危険性があります。

このように本法案は、平和と民主主義をめざしてきた日本の国家と社会の根幹を揺るがすものであり、また、日本と中東とのゆたかで開かれた交流の発展を阻害します。

世論でも疑問・反対の声が強いなか、このように重大な法案が、充分な国会審議も経ずに拙速に採決されようとしていることを深く憂慮し、反対の意思を表明します。

2013年11月25日

呼びかけ人:

栗田禎子(千葉大学・呼びかけ人代表)
飯塚正人(東京外国語大学)
臼杵陽(日本女子大学)
岡真理(京都大学)
加藤博(一橋大学)
黒木英充(東京外国語大学)
酒井啓子(千葉大学)
鈴木均(アジア経済研究所)
鷹木恵子(桜美林大学)
長沢栄治(東京大学)
三浦徹(お茶の水女子大学)
山口昭彦(聖心女子大学)

【11月25日朝現在で呼びかけ人12名、賛同署名者71名=83名となり、国会・主要マスコミ等にFAXで送付。26日現在=89名】


≪関連リンク≫
秘密保護法案とイスラエルの戦争ビジネス (「ストップ!ソーダストリーム」キャンペーン)
特定秘密保護法案 中東研究者が懸念 (NHK)
(秘密保護法案)友好に影、研究者の憂い 中東・アフリカ・中国… (朝日新聞)

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