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2014.11.14

新・宇宙基本計画案に抗議のパブリック・コメントを!(11月21日まで)

Posted by:情報センタースタッフ

政府は、11月8日に新「宇宙基本計画」(素案)を発表し、宇宙協力における日米同盟強化の方向性を明確にしました。このことは、取りも直さず日本・米国・イスラエル間の軍事協力に直結する問題です。というのも、イスラエルにおける宇宙開発の中軸的機関であるイスラエル宇宙局は、1980年代からアメリカ航空宇宙国(NASA)と緊密な協力関係にあるからです。先月来日した イスラエル科学技術相ヤアコブ・ペリー は、「イスラエルは超小型衛星の開発にも力を入れている。日本の技術も進んでおり、両国の強みを生かした連携が可能だ」として、日本の民間企業や宇宙航空研究開発機構(JAXA)との連携を進める意向を示しています。JAXAのホームページでは、イスラエルの宇宙開発予算の大半が国防関連にあてられていることが指摘されています( JAXA:イスラエル宇宙局 )。安倍政権のもとで、日本の外交は急速に、パレスチナ人虐殺を遂行・支援する「対テロ同盟」に引きずり込まれつつあります。

内閣府では11月21日までパブリック・コメントを募集しているので、ぜひ意見を投稿してください。

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【投稿例】

今回の新「宇宙基本計画」(素案)は、日米協力、しかも軍事協力の方面に極めて偏向している。平和利用、多極外交を原則に、素案を抜本的に見直すことが必要である。

素案では、日本周辺の「安全保障環境が一層厳しさを増」していることが指摘されている。しかし、その理由の一端には、中国・韓国・北朝鮮等、周辺アジア諸国に対し、「日本軍慰安婦」問題の解決努力放棄や靖国神社参拝等で挑発してきた安倍政権の外交姿勢がある。「領土問題」の根底にある歴史認識問題に向き合わず、日米宇宙協力を軍事面において強化することは、今後ますます中国をはじめとした周辺諸国との信頼関係を危うくするものである。長期的な日本の安全保障の観点から考えても極めてバランスを欠いた計画案だと言わざるを得ない。とりわけ、Xバンド防衛衛星の拡充等を通じた日米同盟の深化は、日本が独自の判断で外交政策を決定することを困難にし、文民統制を含めた民主主義の原則を損なう結果をもたらすことが懸念される。

また、素案では、「同盟国等」との衛星情報の共有が謳われている。アメリカとイスラエルが密接に軍事面での宇宙協力と情報共有を行っていることを考えれば、このことは、日米間だけでなく、日本・イスラエル間の軍事協力・情報共有をも意味することになる。中東における多くの戦争犯罪行為を繰り返し、「和平」を破綻させてきたこの2国と軍事関係を深めることは、日本と中東・イスラーム諸国との関係を危うくするものである。とりわけ、パレスチナやイランといった、日本が長年の友好関係を築いてきた地域・国を、イスラエルは一貫して軍事攻撃対象としており、そうした局面において日本の宇宙技術や情報が利用される道を開くことは、日本の外交に決定的なダメージを与えるものと考えられる。

とりわけ、イスラエルが西岸・ガザにおいてパレスチナ人に対する戦争犯罪を行っていることは繰り返し国連決議等によって指摘・批判されてきている。この夏にガザで行われた虐殺作戦を含め、イスラエルの違法な軍事行動において、軍事衛星による情報が大きな役割を果たしていることは明らかである。ガザ地区の封鎖や西岸地区における家屋破壊等の違法な集団懲罰においても、船舶の航行や家屋の増改築などパレスチナ人の生活を監視する役割を無人飛行機と共に衛星が果たしていると考えられる。日本がアメリカを通じてイスラエルの軍事的宇宙利用政策と協力関係をもつことは、日本がパレスチナ人に対する違法な戦争・占領政策に対し暗黙のうちに協力する立場に立つことを意味する。

このように、新「宇宙基本計画」(素案)は、日本・米国・イスラエルの軍事的一体化をもたらし、日本の外交戦略の幅を著しく狭めるだけでなく、東アジアならびに中東における公正な平和の可能性を著しく害する危険さえあると思われる。何のために宇宙開発が必要なのか、多様な立場の声が反映されるかたちで、抜本的な議論の見直しをはかるべきである。

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【メモ】急速に深まる日本とイスラエルの軍事・経済関係 ← 前の記事

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