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ジャズ奏者/作家、ギルアド・アツモンのウェブサイト

Posted by:早尾貴紀

Gilad Atzmon
gilad.co.uk

 スタッフ・ノート( 真のディアスポラ文学!? )でも取り上げた、イスラエルを亡命したジャズ奏者にして作家のユダヤ人、ギルアド・アツモンのウェブサイトです。このなかの「Politics」コーナーに政治的エッセイがあり、そこに極端なまでのストレートなシオニズム批判がたくさん書かれています。
 あえて煽情的にイスラエル批判やシオニスト知識人批判をしているので、ときおり短絡をかんじることもありますが、それもまた野蛮なるアツモンならではの書きっぷり。彼の本領はむしろぶっ飛び小説と、そして何よりパレスチナ人とのコラボレーションによるジャズ演奏にあるので、時事的エッセイはちょっと物足りないかも。
 やはり、『迷える者へのガイド』(茂木健訳、東京創元社、2004年)をこそ読んでほしいと思います。

 なお、ギルアド・アツモンが、パレスチナ議会選挙でハマスが圧勝したことにイスラエルや欧米が過度な拒絶反応を示していることを痛烈に批判した文章(上記サイトにも掲載されている)を、 『現代思想』の06年5月号:特集「イスラームと世界」 に翻訳掲載しました。「パレスチナ議会選挙、ハマス勝利に関する三つの考察」というタイトルです。全面的に賛同しているわけではありませんが(訳したからといって、著者と同意見ではないのはもちろんです)、あくまで欧米のダブルスタンダード批判と、イスラエルのいわゆる「左派」の欺瞞への批判としては、大切なものだと思いましたし、またそれがイスラエル生まれのユダヤ人によってなされていることは強調すべきでしょう。
(ついでながら、このアツモンの文章の補足として、早尾が「「民主的世俗的パレスチナ」・「民主的ユダヤ国家イスラエル」・「二民族共存国家」――パレスチナ/イスラエルにおける国家理念の行方」というエッセイを書きました。これも合わせてご一読いただければと思います。また、他にもこの特集号には重要な対談や論考が収録されています。購入されることをお勧めします。)

2006.05.05

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